2007年09月10日

台風後記

 先日の台風、凄かったですね。
私の住む伊豆半島の辺りから上陸して、ご丁寧に、列島をなぞるようにして進みました。
 私、物忘れがひどいほうですから、こう言ってもあまり甲斐がないようですが、記憶する限りでは、私が経験した中で1、2を争う台風でした。

 とにかく直撃と言うことでしたから、昼前から色々と準備をしまして、始終テレビの台風情報を見て過ごしました。

 しかし、どのニュースを見ても、迫り来る台風の凄まじさと、今後の予想進路を伝えるばかり、まあ、私もそれが知りたくて見ている訳ですから、別に文句はありませんけど、ただ、あまりにもしつこく、警戒しろ、警戒しろ、と言われると、雨戸を閉め切った暗い家の中、なんだか気が滅入ってまいります。

 そもそも、そんな風に人々の警戒心を煽ってばかりいるから、こんな暴風雨の中、そうだ、屋根の修理をしよう、なんておかしな考えを持つ人が現れて、この手のことが原因で亡くなる人、結構いますよね。

 ですから私、こんな時こそ、台風とは関係のない地域の情報、例えば今回で言うならば、九州とか沖縄辺りの人々が、鼻をほじりながら漫画でも読んでいる平和な光景を、メディアは率先して伝えるべきだと思うのです。

 皆さん、ご覧下さい。こちらはこんなにすっきりとした青空です。
先程から、ここ、役場前の広場では、地元の人たちによるのど自慢大会が開催されております。
「1番、雨の慕情。関東・東海の皆さーん、台風に負けないでねーっ」
♪雨、雨、降れ降れ、もおっと降れ~

 まあ、半分は冗談ですが、しかし、台風という特殊な状況だからこそ、例えばこうやって平穏な人々の暮らしを目にすれば、忘れていた日常への憧れを、改めて思い出すことが出来るかも知れません。
また、情報に画一化された日本も、実はまだまだ広いのだな、と、旅にでも出掛けたい気分になるやも知れません。
やれ警戒しろ、やれ何処何処でどんな被害があった。
折角の台風です、それだけでは勿体ないではありませんか。

 私の家は、裏に山を背負っておりまして、幸い土砂が崩れるような地形ではありませんが、困ったことに、大雨が降ると山から水が出るんです。
この水の吹き出し口が、これまた困ったことに、家の中、土間となっている台所にありまして、これ、床下浸水ではありませんが、状況はまるで同じです。
言うなれば、床下噴水といったところです。

 初めて水が出ました時は、大変慌てて、なにせ一度流れると、水道の栓を全開にしたかのような勢いで噴き出しますから、掻き出しても掻き出してもきりがありません。
玄関で、サンダルがぷかぷかと浮いてしまうような状態です。
 勿論、何か対策を考えねばと、この吹き出し口、大変作業しづらい場所にあるのですが、それでも堤を作ったり、排水管を取り付けたりと、打てる手は打ったつもりでおりました。
ちなみにこの穴、塞ぐと今度は何処から水が吹き出るか分かりませんから、安易に塞ぐわけにもいかないのです。

 で、先日の台風。自分の仕事が試される時。
結果は、開いた口が塞がらぬほど、まるで何事もなかったかのように、じゃんじゃんと、水が流れました。

 しかし人間、何にでも、慣れれば慣れるものでして、我々夫婦、どんどん水かさが増す土間を横目に、平気でご飯を食べておりました。
とにかく一度出てしまえば、水が止まらぬうちはどうしようもありませんから、なに、床上にまで来なければ、慌てたって仕方がない。
何度も何度も同じ手で、いつまでもこちらが動じると思うなよ。
人間様をなめるなよ。
 
 しかしこれ、後片付けが、大変でした。

 寅さん、渥美清の句に、こんなのがあります。
うろ覚えですから、細かいところが間違っていたら、ごめんなさい。

 やい蝶々 昨日の台風 何処にいた

 台風9号、明けた翌日は、庭に沢山のトンボが飛んでおりまして、本当に、トンボも蝉も、鳥もトカゲも沢蟹も、みんな一体どうして嵐を過ごしたのかなぁ、なんて、思いました。

 


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この記事へのコメント
現代の都会に居るとなかなか想像しにくい世界ですが
とても興味深い生活です…。
Posted by 盛本 純子 @ T-galaxy.com 編集長 at 2007年09月10日 12:51
東京も凄かったのではないのですか?
こちらは至るところ土砂が崩れて、今もって通行止めの道も多いです。
台風が、散らかすだけ散らかして立ち去った、という感じです。
Posted by wajin at 2007年09月11日 19:01